
使用者側の労働問題に専門特化労働審判・団体交渉にも対応
使用者側の労働問題
労働条件の不利益変更、お困りではありませんか。
賃金の減額、配置転換、降格、転籍及び就業規則の変更について、労働契約法の定める根拠と手続を踏まえ、争いを残さない変更の進め方を設計いたします。 根拠を欠く変更は無効となり、減額した賃金の差額の支払を求められる場合があります。 実施の前に、どの根拠により、どの手続で変更するかを決めることが必要です。
元日本最大の法律事務所出身使用者側の労働問題に注力日本全国対応
弁護士法人M&A総合法律事務所会社を守る対応を、最初の一手から。
代表弁護士 土屋 勝裕東京弁護士会所属

労働条件の不利益変更でお困りではありませんか 弁護士法人M&A総合法律事務所
こんなお困りごとは
ありませんか

- 業績の悪化により賃金を引き下げたいが、従業員の同意が必要かどうか分からない
- 賞与の減額又は不支給を検討しているが、就業規則の定め方との関係が分からない
- 家族手当や住宅手当を廃止して、成果に応じた賃金制度に移行したい
- 配置転換や降格を命じたところ、無効であると主張されている
- 子会社への転籍や役職定年制度の導入を検討しているが、進め方が分からない
- 就業規則を変更したが、反対する従業員にも効力が及ぶのか不安である
- 何から手を付けてよいか分からない
- 期限があるのかどうかが分からない
- 手元に資料が揃っていない
- 費用がどの程度かかるのか分からない
- 他の関係者に知られたくない
- このまま放置してよいのか判断がつかない
1つでも当てはまるなら、ご自身で動かれる前にご相談ください。
例1 運輸業 燃料費の上昇により収益が悪化し、基本給の引下げを検討している場面です。当事務所は、個別の同意による方法と就業規則の変更による方法のいずれによるか、減額の幅と期間、説明の方法を検討いたします。
例2 小売業 成果に応じた賃金制度へ移行するため、家族手当及び住宅手当の廃止を検討している場面です。当事務所は、不利益の程度、経過措置の要否及び労働組合等との協議の進め方を検討いたします。
例3 製造業 工場の統廃合に伴い、従業員の配置転換と一部の従業員の子会社への転籍を予定している場面です。当事務所は、勤務地又は職種を限定する合意の有無、配転命令の必要性及び転籍に必要な個別の同意の取り方を検討いたします。
諦める前に、一度ご相談ください。必ず解決できますから、一緒に頑張りましょう。
実施の前に変更の根拠を確かめておけば、争いのほとんどは避けられます。
労働条件を変更する方法は一つではありません。事案に応じて適切な根拠を選びます。
なぜこの問題が起きるのか
労働条件は合意により変更することが原則であること
労働契約法第8条は、労働者と使用者の合意により労働条件を変更することができる旨を定めております。他方、同法第9条は、使用者が労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより労働者の不利益に労働条件を変更することはできないと定めております。会社の一方的な判断による引下げは、原則として認められません。
就業規則の変更には周知と合理性が求められること
労働契約法第10条により、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、変更が合理的なものである場合に限り、労働条件は変更後の就業規則によります。合理性は、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の事情に照らして判断されます。賃金及び退職金の不利益変更には、高度の必要性に基づいた合理的な内容であることが求められます。
同意は署名があれば足りるものではないこと
賃金の減額に対する同意につきましては、最高裁判所が、同意に至った経緯及びその態様、事前の情報提供又は説明の内容等に照らし、労働者の自由な意思に基づいてされたものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点からも判断すべきであるとしております。同意書への署名のみで有効となるものではございません。
人事権の行使と労働条件の変更とが区別されること
配置転換及び役職の降格は、就業規則等の根拠に基づく人事権の行使として行うことができます。これに対し、職能資格の引下げ、基本給の減額及び転籍は、労働契約の内容の変更又は契約の相手方の変更を伴いますので、就業規則等の明確な根拠又は労働者の個別の同意が必要でございます。いずれの措置も、業務上の必要性を欠く場合又は不当な目的による場合には、権利の濫用として無効となります。
会社の対応は、根拠の選択、手続の履践、同意又は合理性の確保の3つの局面に分かれます。
採り得る手段
| 手段 | 内容 | 留意点 |
|---|---|---|
| 個別の同意による変更 | 減額の理由、期間、金額及び復元の見込みを書面により説明し、質問の機会を設けたうえで、書面により同意を得ます(労働契約法第8条)。 | 説明を欠いたまま得た同意は、自由な意思に基づくものとは認められない余地がございます。 |
| 就業規則の変更 | 過半数代表者等の意見を聴き、労働基準監督署長に届け出たうえ、変更後の就業規則を周知いたします(労働基準法第89条、第90条及び第106条)。 | 反対する従業員に効力を及ぼすには、労働契約法第10条の合理性が必要でございます。経過措置の有無が判断に影響いたします。 |
| 労働協約の締結 | 労働組合との合意により労働条件を定め、当該組合の組合員に効力を及ぼします。 | 団体交渉の申入れを正当な理由なく拒むことはできません(労働組合法第7条第2号)。 |
| 賞与の見直し | 支給の基準の定め方を確認いたします。支給の有無及び額が会社の裁量に委ねられている場合には、見直しの余地がございます。 | 支給の基準により支給額が確定する場合には具体的な請求権が生じますので、一方的に減額することはできません。 |
| 配置転換 | 就業規則又は労働契約の定めに基づき、業務上の必要性がある範囲で勤務場所又は職務内容を変更いたします。 | 勤務地又は職種を限定する合意がある場合、その範囲を超える配置転換には本人の同意が必要でございます。 |
| 降格 | 役職の降格は業務上の必要性に基づいて行い、資格の降格は就業規則等の根拠となる定めに基づいて行います。 | 基本給の減額を伴う場合には、賃金規程においてその根拠が明確に定められていることが必要でございます。 |
| 出向及び転籍 | 出向は就業規則等の定めに基づいて命じ、転籍は転籍先の労働条件を書面で説明したうえで個別の同意を得て行います。 | 出向命令も権利の濫用に当たる場合には無効となります(労働契約法第14条)。転籍は一方的に命じることができません。 |
いずれの方法による場合も、変更の必要性、説明及び協議の経過並びに不利益を緩和する措置を記録に残すことが肝要でございます。変更の効力は、その経過そのものにより判断されます。
適否の判断は、就業規則、賃金規程、雇用契約書、説明と協議の記録で決まります。
手続の流れ
第1段階 御相談(御持参いただく資料)
就業規則及び賃金規程、雇用契約書又は労働条件通知書の書式、直近の決算書並びに労働組合の有無が分かる資料を御持参ください。お手元にない資料がございましても差し支えありません。
第2段階 変更の根拠と方法の選択
変更しようとする労働条件が不利益変更に当たるかどうかを確認し、個別の同意、就業規則の変更、労働協約又は人事権の行使のいずれによるかを決定いたします。
第3段階 不利益の程度の把握と経過措置の設計
従業員ごとの不利益の程度を把握し、変更の必要性を資料により裏付けたうえで、猶予期間、段階的な移行又は代償措置の要否を検討いたします。
第4段階 説明、協議及び手続の履践
説明文書及び同意書を作成し、労働組合又は従業員への説明と協議を行います。就業規則を変更する場合には、意見の聴取、届出及び周知を行い、その記録を残します。
第5段階 紛争への対応
変更の効力を争う団体交渉の申入れ、労働審判の申立て又は訴えの提起を受けた場合に、記録を証拠として反論を組み立てます。

ここまでの見通しは、変更の内容と対象となる従業員の範囲を伺えば、初回のご相談でお伝えできます。
根拠を欠く変更は無効となり、差額の賃金の支払を命じられます。
当事務所にご依頼いただく意味
変更の前に根拠を確かめます
労働条件の変更は、実施した後に是正することが困難でございます。当事務所は、就業規則、賃金規程及び雇用契約の定めを確認し、どの根拠によるべきかを実施の前に整理いたします。
説明文書と同意書を作成いたします
同意の有効性は、事前の説明の内容により左右されます。減額の理由、期間及び金額を具体的に記載した説明文書と同意書を作成いたします。
紛争を前提に合理性を検討いたします
就業規則の変更は、後日その合理性が争われることを前提に進める必要がございます。労働審判及び訴訟を想定した検討を行います。
M&A及び人員削減の場面にも対応いたします
M&Aの後の労働条件の統一及び人員削減に伴う労働条件の引下げにつきましては、それぞれの場面に固有の論点がございます。関連するご案内のページをあわせて御覧ください。
最終的な着地点は、後日その効力を争われない形での労働条件の変更です。
この場面で、かえって不利になる対応があります。順に申し上げます。
この場面で、やってはならない6つの対応
説明をしないまま同意書に署名を求める
自由な意思に基づく同意とは認められない余地がございます。理由、期間及び金額を書面で説明したうえで同意を得ることをお勧めいたします。
就業規則を変更したものの周知をしない
周知を欠く就業規則の変更は、労働契約の内容とはなりません。変更後の就業規則を従業員がいつでも確認できる状態に置くことをお勧めいたします。
手当を経過措置なく一斉に廃止する
継続して支給してきた手当の廃止は、賃金の引下げと同じく不利益変更に当たります。経過措置又は代わりとなる措置を設けることをお勧めいたします。
限定の合意を確かめずに配置転換を命じる
勤務地又は職種を限定する合意がある場合、同意のない配置転換は認められません。雇用契約書及び労働条件の明示の内容を確認することをお勧めいたします。
転籍を業務命令として命じる
転籍は労働契約の相手方を変えるものであり、個別の同意を要します。転籍先の労働条件を書面で説明したうえで同意を得ることをお勧めいたします。
退職を促す目的で配置転換又は降格を行う
人事権の濫用として無効となり、損害賠償の対象となります。業務上の必要性を客観的に説明できるかを実施の前に確認することをお勧めいたします。

よくいただくご質問に、順にお答えいたします。
よくある御質問
各質問をお押しいただきますと、回答が開きます。
業績が悪化していれば、従業員の同意がなくても賃金を引き下げることができますか。
できません。賃金の引下げには、労働者の個別の同意、就業規則の変更又は労働協約のいずれかの根拠が必要でございます。就業規則の変更による場合でも、労働契約法第10条の周知及び合理性が求められ、賃金の不利益変更には高度の必要性が求められます。経営上の困難のみを理由とする一方的な引下げは無効とされ、差額の支払を命じられる場合がございます。
同意書に署名をもらっていれば、賃金の減額は有効ですか。
署名があることのみで有効となるものではございません。最高裁判所は、同意に至った経緯及びその態様、事前の情報提供又は説明の内容等に照らし、労働者の自由な意思に基づくものと認めるに足りる合理的な理由が客観的に存在するか否かという観点からも判断すべきであるとしております。説明の内容と経過を記録に残すことが重要でございます。
賞与を減額し、又は支給しないことはできますか。
就業規則等の定め方によります。支給の有無及び額が会社の裁量に委ねられている場合には、支給しないという判断もあり得ますが、裁量の逸脱又は濫用と評価される取扱いは許されません。支給の基準が定められ、これにより支給額が確定する場合には、一方的に減額することはできません。
就業規則を変更すれば、反対している従業員にも効力が及びますか。
変更後の就業規則を周知させ、かつ、変更が労働契約法第10条に照らして合理的なものである場合には、反対している従業員にも効力が及びます。ただし、就業規則の変更によっては変更されない労働条件として個別に合意していた部分には及びません。
懲戒処分として減給する場合、金額に上限はありますか。
ございます。労働基準法第91条により、1回の額が平均賃金の1日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の10分の1を超えてはなりません。この制限は懲戒としての減給に関するものであり、労働条件の変更による賃金の引下げとは別の問題でございます。
役職を外した従業員に、役職手当を支給しないことはできますか。
役職手当が役職に対して支給されるものである限り、役職の降格に伴い支給しないことは認められます。もっとも、基本給の減額を伴う場合には、賃金規程においてその根拠が明確に定められていることが必要でございます。降格そのものも、業務上の必要性を欠く場合又は不当な目的による場合には無効となります。
子会社への転籍を命じることはできますか。
転籍は、転籍元との労働契約を終了させ、転籍先と新たに労働契約を締結するものでございますので、就業規則に定めがあっても一方的に命じることはできず、労働者の個別の同意が必要でございます。転籍先の賃金、退職金の取扱い、勤続年数の通算の有無等を書面で説明したうえで同意を得る必要があり、同意しないことを理由に不利益に取り扱うことはできません。
ご相談から解決までの流れ
事情の確認
変更の内容と対象となる従業員の範囲を伺います
方針の確定
個別の同意、就業規則の変更その他の根拠を定めます
資料の収集・整理
就業規則、賃金規程、雇用契約書を確かめます
説明・協議・手続
説明文書を作成し、協議、届出及び周知を行います
解決・再発防止
変更の記録を整え、賃金規程を是正します
弁護士費用
弁護士費用の額は、弁護士費用一覧のページをご覧ください。初回のご相談において、費用の見込みを具体的に申し上げます。ご相談は事前予約制です。
当事務所の代表弁護士
代表弁護士の近著

非上場会社における少数株主対策の手法と実務
譲渡制限株式は譲渡自由! 敵対的少数株主の施策
非上場の会社及び同族会社では、名義株主が存在し、相続の繰り返しや節税対策等により株式が分散しやすく、少数株主が発生いたします。その少数株主が敵対的となりますと、株主総会の議決に影響を与え、株式を高値で会社に買い取らせ、経営陣を特別背任で刑事告訴するといった事態が生じます。本書は、敵対的な少数株主及び悪質な株式買取業者の実態と、株式評価における法務と税務の違いを解説し、会社に潜在するリスクを掘り起こして、平時及び有事の対応を示すものです。
目次 第1章 敵対的少数株主問題とは/第2章 敵対的少数株主問題と譲渡制限株式/第3章 敵対的少数株主問題と少数株主権/第4章 敵対的少数株主問題の「有事」対策/第5章 少数株主対策における株式価値評価/第6章 少数株主対策における課税関係/第7章 少数株主対策における留意点/第8章 敵対的少数株主問題の「平時」対策/第9章 敵対的少数株主問題と類似の問題

中堅・中小企業のためのM&Aトラブル事例と実務対策
M&Aは成約から成功の時代へ
中小企業におけるM&Aは、事業承継の有力な手段として広く普及しています一方で、その過程及び成立後において多様なM&Aトラブルが発生しています。悪質な買主による資産の流出、M&A対価の不払い、M&A仲介手数料及びM&A仲介会社をめぐる紛争、株主及び株式の帰属をめぐる対立、表明保証条項違反及びコベナンツ違反を理由とする責任追及、役員退職慰労金の支給拒否並びに役員責任追及に至るまで、その内容は広範に及びます。本書は、実際に紛争化した事例を基礎として法的構造を整理し、実務上の対応を解説するものです。
目次 第1章 悪質な買主のM&Aトラブル/第2章 M&A対価不払いのM&Aトラブル/第3章 M&A仲介手数料及びM&A仲介会社のトラブル/第4章 株主及び株式のM&Aトラブル/第5章 表明保証条項違反のM&Aトラブル/第6章 コベナンツ違反のM&Aトラブル/第7章 役員退職慰労金の支給拒否のM&Aトラブル/第8章 役員責任追及のM&Aトラブル/資料 株式譲渡契約書等
本書籍の記載は、一般的な法制度及び実務の解説であり、個別の事案について一定の結果を保証するものではありません。
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